中学生時代の思い出 こぼれ話
私の父はヨットマン
私の父は170㎝ほどですが、ガタイがいい体つきでした。聞くと、学生時代はヨット部に所属していて、海や川でよく練習をしていたとのことでした。なので、後ろ姿を見ると、特に肩や脇の筋肉が盛り上がっていたのを覚えています。
ある夏の日、親戚のいとこが何人か集まり、海で泳ぐ事になりました。その日は遠くの沖の方まで潮が引き、絶好の海水浴日和でした。当時は泳ぐ事以外にも、アサリやバカ貝などを採って遊んでいたところに、なんとその日は突然麦わら帽子をかぶった父が現れたのです。
驚いたことに、父は船まで用意し私たち子供を乗せて舟をこぎ出したのです。父はゆっくり漕いでいたのですが、その勢いは力強く、早さを感じました。気がつけば、海辺からはかなり離れていました。私自身は海でよく遊んだ経験はありましたが、水深が深い海まで来たのは初めてでした。魚が海から飛び跳ねているのを間近で見たのも初めてでした。
海水パンツはただの白いパンツ
一緒に乗っていた親戚のいとこ達は大喜びでしたが、私の場合、ちょっと違った感情を抱いていました。当時私が抱いていた感情は、とにかく小さな舟でしたから、「もし大きな波がきて転覆したら・・・」と、ずっと考えながら、その恐怖が消えませんでした。
もう一つは、父が穿(は)いていた海水パンツは白のパンツでしたが、よく見るとただの下着だったのです。この事実を知っていたのは私だけだったのか?とにかく父のその白いパンツが気になって、早く舟からおりて帰りたいという思いを抱いていました。そんな父が自慢げに海に飛び込むのを見て、思わず私は目をつむり、ヒヤッとしていた。泳ぐときは絶対に下着はダメです。
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